ChatGPTはSVGアイコンを作れるのか?2023年と2024年の違い。デザイナー、コーチ、ディレクター / いがわ

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Memo

ChatGPTはSVGアイコンを作れるのか?

ChatGPTにSVGアイコンを作れるのかを聞いてみた。

petsここは2023年時。

ChatGPT(チャットGPT)はある程度のコーディングができる。

そこで、コードでできている「SVGアイコン」が作れるのかを聞いてみたところ、、、

「私はテキストの解釈と生成が専門なので、SVGアイコンはグラフィックデザイナーやアイコン生成ソフトを利用する必要があります。」

という旨の返答だった。

ChatGPTはSVGアイコンを作れるのか?

petsここから2024年時。

ところが、1年ほど経った2024年2月下旬に同じテキストでお願いしてみたところ、以下のアイコンが出来上がった。

ChatGPTはSVGアイコンを作れるようになった?

進歩してるなぁと思い、ダウンロードしてみたところ、SVGではなくWebpだった。

ベクターではなくラスター形式、ファイル名からも、これは1年前にはなかった機能、DALL-Eを利用した描画だとわかる。


ChatGPTが作ってくれた猫のSVGアイコン。

petsここは2023年時。

そこで少し質問を変え、「猫のSVGアイコンのコードは作れますか?」と聞くと、今度は作ってくれた。

ChatGPTへの質問。「猫のSVGアイコンを作れますか?」によるSVGコードの出力結果の画像。

SVGアイコン by ChatGPT

大きさの指定をしなかったので、デカくなりすぎた。
なのでこちら側でCSSを使い、30%に縮小し、見やすいようにセンタリング。

SVG
<svg viewBox="0 0 100 100">
  <path d="M50,20 A30,30 0 0,1 80,50 A30,30 0 0,1 50,80 A30,30 0 0,1 20,50" fill="none" stroke="black" />
  <circle cx="50" cy="50" r="10" fill="black" />
  <path d="M40,40 L60,60" stroke="black" />
  <path d="M60,40 L40,60" stroke="black" />
</svg>
CSS
svg {
 display: block;
 width: 30%;
 margin: auto;
}
感想。

もしかしたら前衛的でアーティスティックなのかもしれないが、ほとんどの人は「猫」だと思わないだろう。

また、猫にはさまざまな種類がおり、ただ「猫」というワードだけではたとえデザイナーが作ったとしても十人十色となる。

質問の仕方がよくなかったのかもしれない。

ChatGPTへの質問。2024年。

petsここから2024年時。

1年ほど前とほぼ同じ文脈で、テキストは全く同じものを入力。

ChatGPT(チャットGPT)への質問。「猫のSVGアイコンを作れますか?」によるSVGコードの出力結果の画像。

SVGアイコン by ChatGPT 2024

SVG
<svg width="100" height="100" xmlns="http://www.w3.org/2000/svg">
  <g fill="none" stroke="black" stroke-width="2">
    <path d="M30,60 Q25,30 50,30 Q75,30 70,60" /> <!-- Cat body -->
    <circle cx="50" cy="45" r="15" fill="black" /> <!-- Head -->
    <path d="M35,40 Q50,25 65,40" stroke="white" stroke-width="3"/> <!-- Smile -->
    <circle cx="40" cy="35" r="5" fill="white" /> <!-- Left eye -->
    <circle cx="60" cy="35" r="5" fill="white" /> <!-- Right eye -->
    <path d="M50,60 Q55,80 60,60" fill="black" /> <!-- Tail -->
    <path d="M30,60 Q25,80 20,60" fill="black" /> <!-- Left ear -->
    <path d="M70,60 Q75,80 80,60" fill="black" /> <!-- Right ear -->
  </g>
</svg>
CSS
svg.test_03 {
 width: auto;
 margin: auto;
}

サイズはChatGPT側で100px × 100pxで指定済みだったので、こちら側では、他のSVG画像へのスタイルの影響をなくし、中央に揃うように指定。

感想。2024年。

2023年時よりもコード量が増えていたので、もしかしてと思ったが、SVGアイコンはまだまだ苦手な様子。


Twitterのアイコンは作れるのだろうか?

petsここは2023年時。

そこで次に、Web制作などでよく使うアイコンで、かつ形状が決まっている「Twitter」のアイコンを作ってもらった。

ChatGPTへの質問。「猫のSVGアイコンを作れますか?」によるSVGコードの出力結果の画像

こちらは完璧ではないだろうか。

今回も特にサイズの指定をしなかったので、自動的に縦横「24px × 24px」のサイズのSVGアイコンができた。

日常生活での言葉遣いやGoogle検索での「ググり方」と同じように、「質問の仕方」や「お願いの仕方」の大切さがよくわかる。

SVGアイコン by ChatGPT

見やすいように、CSSで「24px × 24px」を「100px × 100px」へ拡大。

今回は色はそのまま「黒」にしているが、「fill」で色を変更することも可能。

公式な色指定があるので、ガイドラインに違反しないように要注意。)

関連:SVGアイコンの色を変える方法。(エディタでシンプルに。)

SVG
<svg xmlns="http://www.w3.org/2000/svg" width="24" height="24" viewBox="0 0 24 24">
  <path d="M23.643 4.937c-.835.37-1.732.62-2.675.733.962-.576 1.7-1.49 2.048-2.578-.9.534-1.897.922-2.958 1.13-.85-.904-2.06-1.47-3.4-1.47-2.572 0-4.658 2.086-4.658 4.66 0 .364.042.718.12 1.06-3.873-.195-7.304-2.05-9.602-4.868-.4.69-.63 1.49-.63 2.342 0 1.616.823 3.043 2.072 3.878-.764-.025-1.482-.234-2.11-.583v.06c0 2.257 1.605 4.14 3.737 4.568-.392.106-.803.162-1.227.162-.3 0-.593-.028-.877-.082.593 1.85 2.313 3.198 4.352 3.234-1.595 1.25-3.604 1.995-5.786 1.995-.376 0-.747-.022-1.112-.065 2.062 1.323 4.51 2.093 7.14 2.093 8.57 0 13.255-7.098 13.255-13.254 0-.2-.005-.402-.014-.602.91-.658 1.7-1.477 2.323-2.41z"/>
</svg>
CSS
svg.test_02 {
 display: block;
 width: 100px;
 height: 100px;
 margin: auto;
}
アイコン使用時の注意。

ChatGPTも補足してくれるが、アイコン類は各SNSのガイドラインに準じた使い方をしなければならない。

今回、「Apple社」や「TOYOTA社」などの企業ロゴは、SVGコードの作成はできなかった。

商標登録の問題らしいが、「Appleのロゴ」も「TOYOTAのロゴ」も、Wikipedia上には著作権や知的財産権のない「パブリックドメイン」として掲載されてはいる。

それでも常識的に、使用には注意した方が良い。

Apple社

引用元サイト: Apple – Wikipedia
原作: Rob Janoff

TOYOTA社

引用元サイト: ファイル:Toyota carlogo.svg – Wikipedia
作者:Toyota Motor Corporation

2024年時は、Twitter(現X)のロゴも、商標登録の問題として作成できなかった。


お花のアイコンは作れるのだろうか?

petsここは2023年時。

タイプミスにより質問の文章が間違っているが、ChatGPTは前の文脈を覚えているようで、意味を汲み取ってくれた。

ChatGPTへの質問。「花のSVGアイコンを作れますか?」

SVGアイコン by ChatGPT

こちらもよくできている。お花とわかるだろう。

SVG
<svg xmlns="http://www.w3.org/2000/svg" width="24" height="24" viewBox="0 0 24 24">
  <path d="M12 22c4.97 0 9-4.03 9-9-4.97 0-9 4.03-9 9zM5.6 10.25c0 1.38 1.12 2.5 2.5 2.5.53 0 1.01-.16 1.42-.44l-.02.19c0 1.38 1.12 2.5 2.5 2.5s2.5-1.12 2.5-2.5l-.02-.19c.4.28.89.44 1.42.44 1.38 0 2.5-1.12 2.5-2.5 0-1-.59-1.85-1.43-2.25.84-.4 1.43-1.25 1.43-2.25 0-1.38-1.12-2.5-2.5-2.5-.53 0-1.01.16-1.42.44l.02-.19C14.5 2.12 13.38 1 12 1S9.5 2.12 9.5 3.5l.02.19c-.4-.28-.89-.44-1.42-.44-1.38 0-2.5 1.12-2.5 2.5 0 1 .59 1.85 1.43 2.25-.84.4-1.43 1.25-1.43 2.25zM12 5.5c1.38 0 2.5 1.12 2.5 2.5s-1.12 2.5-2.5 2.5S9.5 9.38 9.5 8s1.12-2.5 2.5-2.5zM3 13c0 4.97 4.03 9 9 9 0-4.97-4.03-9-9-9z"/>
</svg>
CSS
svg.test_02 {
 display: block;
 width: 100px;
 height: 100px;
 margin: auto;
}

petsここから2024年時。

ChatGPTへの質問。「花のSVGアイコンを作れますか?」

SVGアイコン by ChatGPT 2024

想定外の結果となった。これでは実務では使えそうにない。

SVG
<svg width="100" height="100" xmlns="http://www.w3.org/2000/svg">
  <g fill="none" stroke="black" stroke-width="2">
    <!-- Petals -->
    <circle cx="50" cy="30" r="10" fill="pink" />
    <circle cx="30" cy="50" r="10" fill="pink" />
    <circle cx="70" cy="50" r="10" fill="pink" />
    <circle cx="50" cy="70" r="10" fill="pink" />
    <circle cx="30" cy="70" r="10" fill="pink" />
    <circle cx="70" cy="70" r="10" fill="pink" />
    <!-- Center -->
    <circle cx="50" cy="50" r="10" fill="yellow" />
  </g>
</svg>
CSS
svg.test_03 {
 width: auto;
 margin: auto;
}

ChatGPTによるその他のSVGアイコン。

petsここは2023年時。

今回試してみたものは以下の通り。

SNSのアイコンと花のアイコンは良い感じだったが、動物と車、木は期待通りとはいかなかった。

それでもおぼろげに、色や目や鼻、口、土や葉、機械的な形状などは見られる。

これはもう時間の問題で、絵文字やスタンプがあっという間に広がったように、けっこうなスピード感で改善されていく気がする。

ChatGPTが作ってくれたSVGアイコンの一覧。

ちなみにSVGコードは、そのままIllustratorやFigmaなどへ貼り付けても、SVG画像としてアイコンが表示される。

ただしOpenAI公式サイトや、ChatGPTで商用利用について確認してみたところ、現時点では明確なガイドラインがなく、使用には注意が必要。

petsここから2024年時。

こちらも想定外。この1年で画像生成AIはあっという間に広がり、精度もどんどん高くなっている。

そのことを踏まえると、SVG形式の画像の需要が少なかったためか、後回しになっているのだと思われる。

ChatGPTが作ってくれたSVGアイコンの一覧。
追記)

2023年時の記事内容は、GPT-4がリリースされる前に、GPT3.5で試したものです。
2024年時も、GPT3.5で試したものです。

ChatGPTは猫のSVGアイコンを作れるのか?

以上、参考になれば幸いです。


Webデザインは実務数年、職業訓練校講師数年、フリーランス数年、計15年以上のキャリアがありますが、一気にがぁっと書いているので「です・ます調」ではありません。(元々はメモ書きでした。) 事実や経験、調査や検証を基にしていますが、万一なにかしら不備・不足などがありましたらすみません。お知らせいただければ訂正いたします。 写真は主にUnsplashPixabayのフリー素材を利用させていただいております。その他の写真や動画もフリー素材やパブリックドメイン、もしくは自前のものを使用しております。

デザイナー、ディレクター、講師、コーチ / 井川宜久

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