CSS filterで色変更。色相・彩度・明度? filterプロパティでできること。デザイナー、コーチ、ディレクター / いがわ

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CSS filterの使い方。効かないときの対応。

CSS filterプロパティでできること。

CSSのfilterの種類。

filterプロパティの関数は代表的なもので10種類ほど。かつてはPhotoshopなどで行っていたWebサイト用の画像加工が、結構CSSだけでカバーできるようになった。

色の三属性やぼかし、シャドウなども。

filterではの三属性である色相・彩度・明度の調整から、ぼかし、コントラスト、グレースケール、ドロップシャドウなどが簡単に扱える。

サイトで使用する画像の色変更も一括でできるので、写真のテイストの統一化やホバー時のエフェクトがしやすい。

filterが効かないとき。

特に他のプロパティとセットで指定する必要はないので、もし効かないときは数値や単位、スペルミス、CSSの優先順位などを確認すると良いかもしれない。


filterの種類と実装例。

色相回転(hue-rotate)

マンセル色相環。

画像出典:Wikimedia Commons +-

色相(hue)とは、赤・黄色・緑など、「色合い」のこと。

マンセルカラーシステムなどの色相環では時計回り(もしくは反時計回り)に色が変わり、その色を数値や記号で指定できる。

CSSの場合は画像などの色を色相環を基にした、度(deg)で指定をする。

例)

.hue {
 filter: hue-rotate(45deg);
}

色相(hue)を色相環のサークル、ホイールで45度回した場合。

filter(フィルター)なしの元画像。
filterで色相(hue)を変えた画像。

彩度(saturate)

彩度(saturate)とは、色の「鮮やかさ」のこと。

彩度を含む、色の三属性の色相・彩度・明度は、CSSのfilterではHSB(Hue-色相、Saturation-彩度、Brightness-明度)で指定する。

HSBの素材が見つからなかったので、下記HSL、HSVの画像(RGBは今回除いて)を参考にイメージするなら、、、

  • 明度(Brightness。下記の画像のHSL、HSVではLightness、Value。)は縦軸の上へ行くほど白くなり、下へ行くほど黒くなる。
  • 色相(Hue)は色相環の回転軸で変化する。
  • 彩度(Saturation)は横軸で鮮やかさの度合いが変わる。
HSL、HSV、RGBそれぞれのカラーモデルにおける色立体の比較。

画像出典:Wikimedia Commons SharkD

例)

.saturate {
 filter: saturate(200%);
}

彩度(saturate)を200%(2倍)上げた場合。

filter(フィルター)なしの元画像。
filterで彩度(saturate)を変えた画像。

明度(brightness)

明度(brightness)とは、「明るさの度合い」のこと。

例)

.brightness {
 filter: brightness(200%);
}

明度を200%(2倍)上げた場合。

filter(フィルター)なしの元画像。
filterで明度(brightness)を変えた画像。

ぼかし(blur)

例)

.blur {
  filter: blur(2px);
}

ぼかし(blur)を2pxかけた場合。

filter(フィルター)なしの元画像。
filterでぼかし(blur)をかけた画像。

コントラスト(contrast)

例)

.contrast {
  filter: contrast(200%);
}

コントラストを(contrast)を200%(2倍)上げた場合。

filter(フィルター)なしの元画像。
filterでコントラスト(contrast)を変えた画像。

グレースケール(grayscale)

例)

.grayscale {
  filter: grayscale(90%);
}

グレースケールを(grayscale)を90%上げた場合。

filter(フィルター)なしの元画像。
filterでグレースケール(grayscale)にした画像。

透過度(opacity)

例)

.opacity {
  filter: opacity(50%);
}

透過度(opacity)を50%(半透明)にした場合。

filter(フィルター)なしの元画像。
filterで透過度(opacity)を変えた画像。

反転(invert)

例)

.invert {
  filter: invert(100%);
}

階調(色の段階、濃淡の度合い)を100%反転(invert)させた場合。

filter(フィルター)なしの元画像。
filterで階調(invert)を変えた画像。

セピア(sepia)

例)

.sepia {
  filter: sepia(50%);
}

50%のセピア調にした場合。

filter(フィルター)なしの元画像。
filterでセピア(sepia)に変えた画像。

ドロップシャドウ(drop-shadow)

drop-shadowとbox-shadow。

drop-shadowはbox-shadowと違い、透明部分があるPNGやSVGの輪郭に合わせてシャドウをつけることができる。

例)

.drop_shadow {
  filter: drop-shadow(5px 5px 10px #777);
}

筆でシャシャッと描いた画像の形でトリミングした写真に、ドロップシャドウをかけた場合。

色指定は10進数の値(rgb)でも可。

filter(フィルター)なしの画像。
filterでドロップシャドウ(drop-shadow)をかけた画像。


filterで色調整をするメリット。

色の調整をfilter関数で。

CSSで調整するメリットしては、、、

  • デザインツールを使わずに色の加工ができる。
  • ブラウザに組み込まれた状態で調整できるので、修正や調整がしやすい。
  • クラスセレクタや子孫セレクタの活用により、画像をまとめて一括指定でき、統一感も出しやすい。

などがある。

関連:CSSブレンドモード。mix-blend-modeの例一覧。乗算やスクリーンを。


filterのジェネレーターや参考サイト。

オンラインのツールやサイト。

オンラインで利用できるジェネレーターを利用すると、見た目を調整しながらCSSを書き出してくれるので便利だ。

filterジェネレーター 「Front-end Tools」。

「Front-end Tools」では、デフォルトでサンプル画像が用意されており、右サイドの項目から自分が使いたい画像をアップロードして調整することもできる。

参考: Front-end ToolsCSS filter(フィルター)ジェネレーター

filterの参考サイト。

また、Web関連の知の宝庫、MDNのサイトも参考になる。

参考:filter – CSS: カスケーディングスタイルシート | MDN

CSS filterで色変更。色相・彩度・明度。

Photo by Portuguese Gravity

以上、参考になれば幸いです。


Webデザインは実務数年、職業訓練校講師数年、フリーランス数年、計15年以上のキャリアがありますが、一気にがぁっと書いているので「です・ます調」ではありません。(元々はメモ書きでした。) 事実や経験、調査や検証を基にしていますが、万一なにかしら不備・不足などがありましたらすみません。お知らせいただければ訂正いたします。 写真は主にUnsplashPixabayのフリー素材を利用させていただいております。その他の写真や動画もフリー素材やパブリックドメイン、もしくは自前のものを使用しております。

デザイナー、ディレクター、講師、コーチ / 井川宜久

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