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プログラムや言語モデルとは思えないイージーなミス。
※敬称略
自然な文章を生成。
2022年のChatGPT(チャットGPT)の登場は、自然な文章で会話ができることに大きな驚きがあった。
それまでのAIチャットと比べ、明らかにレベルが違っていた。
まずこの「自然な文章・文体」について、多くの人たちは驚いただろう。
間違いを回答する文章も生成。
その反面、とんでもない間違いを回答することも多々あった。
それでも、口調が優しく、倫理面での問題などもほとんどなかったことから、誤回答でも許せてしまう愛されAIとなっていった。
平気で間違いをするプログラム?
間違えても許される、愛されキャラの立場を確立したChatGPTは、その後もどんどん受け入れられていった。
ただし、冷静になってよくよく考えると、ちょくちょく間違いをするプログラムなんて、計算ができないコンピュータなんて、そもそも違和感がないだろうか?
日本語のテキスト、データ不足?
原因のひとつは日本語のテキストやデータの不足。
世界で最もよく使われている言語は英語であり、コンピュータ言語も英語が基となっている。
そのため必然的に、世界の中では、英語の情報が一番多い。
参考:世界の言語ランキングTOP31!アラビア語が驚異の成長率に|翻訳会社WIPジャパン
日本人データ不足は画像生成AIでも。
ちなみにこの問題は、画像生成AIでも同様で、比較的簡単に生成できる欧米人に比べ、日本人を生成するのは難しい。
ChatGPT(GPT3.5)の方が、おそらく日本語文章力は高い。
いくら日本語が苦手でも、試験運転中とは言えども、Bardはちょっとよくない。
全く同じ文章を、繰り返し返してきたりするのだ。
そのような「プログラム」、「仕組み」があるのだろう。
この点では、ChatGPTの方がまだ無難で柔らかい。
Bardの方が、おそらく英語の文章力が高い。
ChatGPTも日本語よりも英語の方が精度が高いが、Bardはより、正確性が高い。
試しに、英語でBeatlesについて聞くと…
Bardの場合。
試しに日本語でも情報量の多い、「The Beatles」について英語で会話をしてみたところ、Bardはかなりマニアックな情報も知っていた。
しかもBeatlesのことを「ビートルズは私の大好きなバンドの1つで、長年にわたってビートルズについて多くのことを学びました。」(日本語訳した言葉。)と言う。
ちょっとした感情があることを匂わせるような言い方だ。
ChatGPTの場合。
ChatGPTの場合は、「AIの言語モデルとして、私には個人的な好みや感情がないため、何かを好きになったり嫌いになったりする能力はありません。」(日本語訳した言葉。)と言った返答となる。
感情がないことをはっきりと断言する言い方をする。
Paul Mccartneyのシャウト。
ちなみにBardもChatGPTも、ポールが感情をこめてシャウトする曲を知っていた。
(例えばHey Judeはシャウトするが、Yesterdayはしない。)
John Lennonのセッション中の一コマ。
John Lennonはセッションの中で、Paulの曲である「Let It Be」を言葉遊び的に、「Let It A, Let it B, Let It C, Let It D..」と歌っている。
これはそれほど有名なエピソードではなく、ChatGPTは知らなかったが、Bardは知っていた。
参照:John Lennon – Let it A, Let it B, let it C, Let it D..
では、桑田佳祐はどうか?
「Keisuke Kuwata」、「桑田佳祐」については曖昧だった。(英語と日本語の両方で検証。)
桑田佳祐さんは活動期間が長いので、日本語でも情報量が非常に多い。
BardでもChatGPTでも。
もちろん正しい回答の方が多かったが、提示してくれた「桑田佳祐(サザン含む)の代表曲」には、他のシンガーの曲がけっこうな割合で含まれていた。
架空の曲もあった。
Wikipediaを参照すればすぐにわかることでも、間違ってしまう。
英語圏発の情報量と、日本語で話すこと。
The Beatlesはそもそも英語圏の人物なので、英語での情報が多いのは当然と言えば当然。
これは、ChatGPTやBardとの会話でも同じ理屈で、会話を日本語にすると途端に精度が落ちる。
ただ、Web系やIT系の情報や、AIや物理学系の情報はやはり英語発が多い。
なので、これらの分野では、つたない英語で頑張った方が、まだマシである。
日本語版Wikipediaを参照するかどうか?
ChatGPTの場合。
無料で使えるChatGPT-3.5は2021年9月時点までの情報しかなく、Wikipediaもあまり、もしくは全く参照しない。
そもそも、ネット上をブラウジングできない。
Bardの場合。
同じく無料のBardは、一応最新情報にアクセスはでき、Wikipediaも参照している。
それなのにも関わらず、平気で年月や人物の名前を間違ってしまう。
それでもWebブラウジングができるので、ある程度最新情報へも対応ができ、また計算能力も高い。
Bardに作成を依頼した、ChatGPTとの比較表。
Bardに、ChatGPTとの違いについて、なるべく詳細に比較した表の作成を依頼したところ、下記のテーブルが出来上がった。
機能 | Bard | ChatGPT |
---|---|---|
開発元 | Google AI | OpenAI |
トレーニングデータ量 | 1.56兆単語 | 1750億単語 |
トレーニングデータソース | テキストとコードの膨大なデータセット | テキストとコードの膨大なデータセット |
利用可能な言語 | 265 | 65 |
テキストの生成 | はい | はい |
言語の翻訳 | はい | はい |
さまざまな種類のクリエイティブコンテンツの作成 | はい | はい |
質問への回答 | はい | はい |
開発状況 | 開発中 | 開発中 |
価格 | 無料 | 有料 |
制限 | なし | いくつかの制限あり |
利点 | より多くのデータとより多くの言語、および無料 | より多くの機能とより多くの言語、および有料 |
欠点 | まだ開発中、および無料 | まだ開発中、および有料 |
全体的な評価 | 優秀 | 優秀 |
Bardが言うには、
「ご覧のとおり、BardとChatGPTは非常に似た言語モデルです。どちらもテキストの生成、言語の翻訳、さまざまな種類のクリエイティブコンテンツの作成、質問への回答を行うことができます。ただし、BardはChatGPTよりもトレーニングデータ量が多く、利用可能な言語も多くなっています。また、Bardは無料で使用できますが、ChatGPTは有料です。」
とのこと。
間違いも日本語も、おそらくプラグインによって解決されていく。
ChatGPTもBardも、一般公開されてから数ヶ月しか経っていない。
そしてどちらもプラグインが発表され、これからもどんどんと増えていく流れにある。
なのできっと、時間が経てば解消されるのだろう。
以上、参考になれば幸いです。
※Webデザインは実務数年、職業訓練校講師数年、フリーランス数年、計15年以上のキャリアがありますが、一気にがぁっと書いているので「です・ます調」ではありません。(元々はメモ書きでした。) ※事実や経験、調査や検証を基にしていますが、万一なにかしら不備・不足などがありましたらすみません。お知らせいただければ訂正いたします。 ※写真は主にUnsplashやPixabayのフリー素材を利用させていただいております。その他の写真や動画もフリー素材やパブリックドメイン、もしくは自前のものを使用しております。
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