CSS max-width レスポンシブ対応のピクセル指定は崩れる原因となる。 / いがわ

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Memo

max-widthとレスポンシブデザインのイメージ。

CSSのmax-widthでのピクセルはレスポンシブ対応ではない。

max-widthとレスポンシブの誤解。

ピクセル指定では対応しきれない。

レスポンシブ対応の際に、max-widthでピクセル指定をしている場面がある。

よくあるのがパソコン表示用の「max-width: 1000px;」や「max-width: 1100px;」などの指定。

max-widthは、スマホ普及以前の書き方。

レスポンシブ対応とは言えない。

実はこれは10年以上前の指定方法で、スマホが普及する以前の、主にデスクトップやノートパソコン用の方法。

当時のブログや参考書などにもよく記載されていた。

古い情報がアップデートされていないのかもしれないが、決して「レスポンシブ対応」ではないので、使用時には気をつけなければいけない。

max-widthとレスポンシブと猫の柔軟性。


どうしてmax-widthのピクセル指定がいけないのか?

モニター(ディスプレイ)サイズと合わない。

画面サイズは一定ではない。

15inch前後のノートパソコンで、ユーザーがブラウザを「常に最大サイズ」にしているのであれば特に問題ないだろう。ただし、ブラウザを縮小したり、タブレットで見たりすると途端にレイアウトが崩れる。

固定のサイズ指定は崩れる。

27inchのモニターでも、ブラウザは基本的に全画面では見ないだろう。他のツールなどと画面を分割している方が普通。

例えば半分にして使っていれば、ブラウザの横幅は13.5inchとなる。その場合でももちろん、レイアウト崩れが起きやすい。

デバイスは増え続けている。

スマホの全盛時代に。

前述の通り、横幅1000px前後というのは10年以上も前のノートパソコン全盛期に流行ったサイズ指定なので、いまの多種多様なモニターサイズを想定しているものではない。

折りたたみスマホまで登場。

様々なサイズのスマホが全盛となり、様々なサイズのタブレットやノートパソコンも存在し、それぞれの解像度やアスペクト比も多様にある時代。

ピクセル指定はリスキー。

デバイスごとに対応しようと頑張っても、結局は無駄にブレイクポイントが増えてしまう。

安易にmax-widthでピクセル指定をするのはリスキーでしかない。

今年主流のモニターサイズを調べても、来年発売のデバイスには対応できない。

max-widthとレスポンシブデザイン。


レスポンシブデザインは、どうすれば良いのか?

固定されたデザインではなく、柔軟なデザインに。

デバイスのサイズに応答させる。

レスポンシブデザインというのはその名の通り、デバイスのサイズに「応答したデザイン」であり、決して「固定されたデザイン」ではない。

なので、固定される「ピクセル」ではなく、可変となる「パーセント」を使えば対応できる。

最大幅は、ピクセルではなく、パーセントで設計する。

パーセントはサイズに応じて可変。

Webサイトのレイアウトを組む際は、固定のピクセル(px)ではなく、可変のパーセント(%)の方が、多様なデバイスへの対応力がある。

パソコンでの表示の際に、コンテンツを真ん中に置き、ある程度左右に余白を付けたい場合は、コンテンツのwidthの指定をパーセントにすると良い。

左右のmarginやpaddingを、親コンテンツからの引き算で、パーセント設定する。

パーセントはわかりやすい単位。

vwでも良いかもしれないが、%の方が一般的にわかりやすい単位だろう。emやremだと文字サイズのイメージが強く、逆にわかりにくくなる。

レスポンシブデザインの対策例。

コンテンツの中は、ピクセル指定でもOK。

例)

レスポンシブデザインのワイヤーフレーム例。

例)

レスポンシブデザインのワイヤーフレーム例。

  • max-width: 1000px;などは基本的に使用しない。(デバイスやブラウザの幅に応じて可変しないので、表示崩れが起きる。)
  • widthや、左右のmargin、paddingをパーセントで指定する。(デバイスやブラウザの幅に応じて可変するので、表示崩れが起きない。)
  • スマホの画面は最小でも320pxや360pxほどなので、1カラムであれば300pxでのピクセル指定でも崩れない。

box-sizingの活用。

CSS

コンテンツとmarginとpaddingの計算には、「box-sizing: border-box;」の指定をしておくと便利。

box-sizing: border-box;

max-widthでのレスポンシブ対応を見つめるにゃんちゃん。

以上、参考になれば幸いです。


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井川 宜久 / Norihisa Igawa
デザイナー、ディレクター、講師、コーチ / 井川宜久

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