WordPressのテーマ。有料と無料の違い。ウェブサイトの例と生成AI。 / いがわ

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Memo

AI生成のウェブサイトについて。

WordPressと生成AI。

敬称略

AIによる生成サイト。

AI生成サイトの現在地。

たまに、AIによりWebサイトがあっという間にできあがった的な情報を見る。

そうなれば仕事の効率が良くなり、生産性が上がるかもしれない。

ただし、生成AIやデザインツールのAI機能によって作られたWebサイトが、WordPressのようにデータベースも作りました、サーバーへもアップしました、プラグインも実装済みです、という情報はまだ見たことがない。

AI生成のウェブサイトと実際の制作イメージ。

AI生成サイトは便利だが。

AI生成サイトやノーコードツールのサイトは便利だが、ほとんど普及していない。

データベース構築機能やFTP機能、ブログ機能もなく、拡張機能も検索機能もない。

セキュリティ対策がされたお問い合わせフォームもない。

機能性が弱い。

また、掲載情報のチェックや、デバッグ方法はどうなるのだろう?

などという、実用性、運用面でのデメリットが多すぎるのだ。

新商品のカップラーメンは便利で美味しいと思っても、本当に美味しいラーメン店のように行列ができたりはしない。

WordPressはペライチではない。

Web制作においてもAI普及が止まることはないだろうが、数分や数十分程度で下記のようなWordPressサイトや代替サイトができるようになるのは今年や来年とは思えない。

AIにより生成されたデザインカンプや生成サイトをよく見ると、それこそペライチのものでさえも画像の上に文字が乗ったりしている。

つまり、そのままではカンプとしてさえ使えないということもあるだろう。

そもそもWordPress自体に、すでにAIは搭載され始めている。

生成AIでの指示出しでWordPress並みのサイトができるのが早いか、AI搭載されたWordPressサイトができるのが早いか。

WordPressテーマのカスタマイズを眺める猫たち。


WordPressによる個人から、政府、著名人のサイト。

WordPressが使われている有名サイトの例。

各国のWordPressサイト。

WordPressは個人ブログに限らず、著名人や公的な機関、メディアやスポーツの選手(元選手)のサイトでも使用されている。

アメリカはごく普通に、大手や公的機関がWordPressを使用している。下記以外にも新聞社や大学も多い。

アメリカの例。

マット・マレンウェッグ。

WordPressの共同創設者のひとり、マット・マレンウェッグ(Matt Mullenweg)の個人サイトは当然、WordPressでできている。

アーティスティックかつ親しみやすい色使いやデザインも素敵。

WordPressでテーマが自作された、マット・マレンウェッグのホームページのスクショ。

Matt Mullenweg | Unlucky in Cards

ホワイトハウス。

アメリが合衆国ホワイトハウスのサイトも、2018年から2024年現在までWordPressで構築されている。

政権交代などでリニューアルがあってもWordPressが使われており、レイアウトやフォント、画像の使い方など、デザインと機能性の観点からもセンスの良さが伝わってくる。

WoWordPressでテーマが自作された、ホワイトハウスのホームページのスクショ。

The White House

NASA。

高い機密性と最先端技術が求められそうなNASAのサイトも、WordPressで構築されている。

ホワイトハウス同様、ヒスパニック層への配慮として、スペイン語への切り替えも可能。

WordPressでテーマが自作された、NASAのホームページのスクショ。

NASA

TIME。

世界初のニュース雑誌で、表紙を飾るとステータス的な話題となることでも知られている、大手メディアTIME誌のサイトも、WordPress。

ソースを見ると、アスキーアート的に「TIME」の文字が書かれている。

WordPressでテーマが自作された、TIME誌のホームページのスクショ。

TIME | Current & Breaking News | National & World Updates

ハーバード大学。

1636年創立で難易度も知名度も高い名門校であるハーバード大学のサイトも、WordPressでできている。

硬く気難しいイメージはなく、Webサイトとしてデザイン性はとても高い。フォントもおしゃれ。

WordPressでテーマが自作された、ハーバード大学のホームページのスクショ。

Harvard University

イサム・ノグチ。

日本人の父とアメリカ人の母を持つ彫刻家、イサム・ノグチ(野口勇)。

ニューヨークにあるNoguchi MuseumのサイトもWordPress。

英語がベースだが一部は日本語へ切り替えができ、香川県高松市のイサム・ノグチ庭園美術館ともリンクがされている。

WordPressでテーマが自作された、のイサム・ノグチ美術館のホームページのスクショ。

Noguchi Museum

イギリスの例。

マイク・リトル。

WordPressの共同創設者のひとり、マイク・リトル(Mike Little)の個人サイトも、もちろんWordPressでできている。

WordPressでテーマが自作された、マイク・リトルのホームページのスクショ。

Mike Little: WordPress Specialist, co-founder of WordPress

ローリング・ストーンズ。

1960年代からのバンドの歴史やそのイメージによるデザイン性も大きく重視されるであろう、The Rolling StonesのサイトもWordPress。

現在はツアー中のようで、ベロマークが昨年2023年に発表された「Hackney Diamonds(ハックニー・ダイアモンズ)」に合わせられている。

WordPressでテーマが自作された、ローリング・ストーンズのホームページのスクショ。

The Rolling Stones | Official Website

The Times。

創刊から約250年の歴史がある世界最古の日刊新聞「The Times」のサイトも、WordPressを使用。

メインビジュアル、ヒーローエリアが空白という特徴的なデザイン。

WordPressでテーマが自作された、The Timesのホームページのスクショ。

The Times & The Sunday Times: breaking news & today’s latest headlines

ジャマイカの例。

ウサイン・ボルト。

史上最も速く走り、2024年現在でも陸上男子100m & 200m世界記録保持者であるウサイン・ボルトのサイトもWordPress。

トップページのボルトはファッションモデルのようなかっこよさ。

WordPressでテーマが自作された、ウサイン・ボルトのホームページのスクショ。

Usain Bolt

スペインの例。

ラファエル・ナダル。

テニスの4大大会(グランドスラム)で何度も優勝を重ねたラファエル・ナダルのサイトもWordPress。

ほぼフルスクリーンで写真が使われており、スポーツのイメージが溢れている。

WordPressでテーマが自作された、ラファエル・ナダルのホームページのスクショ。

Rafael Nadal Sitio Oficial

スウェーデンの例。

スウェーデンの公的機関「Svenska institutet」。

スウェーデンの公的機関「Svenska institutet(Swedish Institute)」のサイトも、WordPressが使用されている。

北欧っぽくおしゃれで、写真が多く、観光サイト風のデザイン。

WordPressでテーマが自作された、スウェーデン政府のホームページのスクショ。

Hej! Welcome to sweden.se – the official website of Sweden

インドの例。

インド政府。

インド政府の公式サイトも、WordPressで構築されている。

他民族国家かつ世界一の人口のため、言語選択肢が14つもある。

WordPressでテーマが自作されたインド政府のホームページのスクショ。

भारत के प्रधानमंत्री(Prime Minister of India)

フィリピンの例。

フィリピン政府。

同じくアジア圏のフィリピン政府の公式サイトも、WordPressで構築。

明るい印象のサイトで、言語がフィリピン語、セブアノ語、英語と3つ用意されている。

また、特に明記がない限り、サイト内のコンテンツがパブリックドメインとなっている。

WordPressでテーマが自作された、フィリピン政府のホームページのスクショ。

GOVPH

日本の例。

日本国内でも、WordPressはよく使用されている。著名人でも数多くおり、なるべく公的、ポータルサイト的なものでは、下記のサイトがWordPressで制作されている。

東京国立近代美術館。

日本初の国立美術館である東京国立近代美術館のサイトも、WordPressを使用している。

WordPressでテーマが自作された、東京国立近代美術館のホームページのスクショ。

東京国立近代美術館

さいたまスーパーアリーナ公式サイト|たまアリ△タウン。

さいたまスーパーアリーナのサイトも、WordPress。

「さいたまスーパーアリーナ」と、「TOIRO」、「けやきひろば」の3つのエリアを合わせて、「たまアリ△タウン(たまあり たうん)」という名称となっている。

この「たまアリ△タウン」のサイト全体がWordPressで構築され、そのサブディレクトリに「さいたまスーパーアリーナ」がある。

WordPressでテーマが自作された、さいたまスーパーアリーナのホームページのスクショ。

さいたまスーパーアリーナ

株式会社カカクコム。

「価格.com」や「食べログ」の運営会社である株式会社カカクコムのサイトも、WordPressで制作されている。

WordPressでテーマが自作された、株式会社カカクコムのホームページのスクショ。

株式会社カカクコム

クックパッド株式会社。

クックパッドの企業サイトもWordPress。動きのあるデザインで、楽しいWebサイトとなっている。

WordPressでテーマが自作された、クックパッド株式会社のホームページのスクショ。

クックパッド株式会社


WordPressとは? 無料プランと有料プランの違い。

WordPress.comとWordPress.orgの、無料 or 有料プラン。

有料に手を出せない層、無料プランから生まれる層。

WordPressには大きく分けて2種類があり、どちらも無料プランから始められる。

  • WordPress.com
  • WordPress.org

運営会社はどちらもAutomattic(オートマティック)社で、有料ユーザー向けと無料ユーザー向けのそれぞれのプランがある。

WordPress.comは、HTMLやCSSなどの専門用語を覚えなくても、ブログを始めることができる。

WordPress.orgの方は、使い方や作り方を覚えると、Webデザイナーやコーダー、開発者として、仕事につなげることもできる。

WordPressと生成AI。サイトを見る猫たち

WordPress.comとWordPress.orgの違い。

WordPressのレンタル型とインストール型。
サーバーごとレンタルするか、サーバーへインストールするか?
  • WordPress.com: WordPressを自分でサーバーへインストールせず、データベースやサイトの構築もせずに利用ができる。初心者向けのレンタル型。
  • WordPress.org: WordPressを自分でサーバーへインストールし、データベースやサイトの構築を行って利用する。お仕事向けのインストール型。
WordPress.comとは?

WordPressをサーバーごとレンタルするタイプがWordPress.com。無料プランもあるが、いくつかの利用制限がある。

  • 独自ドメインが使えない。
  • プラグインが使えない
  • 利用できるテーマが限られる。
  • 広告が表示される。

これらの制限は、有料プランに切り替えると解除される。

WordPress無料テーマのイメージ画像。

WordPress.orgとは?

WordPressをサーバーへインストールするタイプがWordPress.org。無料プランでも使用範囲や使用時間などの制限がない。

プラグインによる機能拡張の多くも、無料プランが用意されている。

WordPress.orgからWordPress本体をダウンロードし、FTPソフトでサーバーへアップする。もしくはサーバーのWordPressインストール機能でインストールする。

いずれの方法でも、あらかじめサーバー上にデータベースの作成が必要。

  • レンタルサーバーへインストールする場合は、WordPressとは別にサーバー会社へのサーバー代が必要。
  • 独自ドメインを使用する場合は、WordPressとは別にドメイン会社へのドメイン代が必要。

料金体系としては、最初から有料プランへ手を出せないユーザー層にとっては非常にありがたい。

WordPress有料テーマのイメージ画像。

WordPressは無料でも使えて、運営会社は収益を保っている。

無料プランによって広がったWordPress。

無料プランがあると、学習や仕事を始める段階、スタート地点での経済格差を埋めることができる。

WordPressがCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)として広く普及した理由に、無料プランがあるためという経緯もある。

個人でも利用がしやすく、政府や著名なサイトでも利用されており、世界中の約40%ものサイトがWordPressで構築されていると言われている。

結果的に民主的な効果と経済的な好循環を産んでいる。

WordPressのテーマやプラグイン作者への還元。

一方でテーマやプラグインの方は、収益化が追いついていないことが多い。

会社などでガシガシと使う場合は、お互いにWin-Winの関係を築くためにも、寄付や課金をしてあげると良いと思う。

いつまでも無料だと、作者がテーマやプラグインを更新できず、最終的に提供終了となることもある。

WordPressは無料テーマでも始められる。イメージ画像。


WordPressのテーマは、テンプレートとして使える。

WordPressテーマの有料と無料の違い。

WordPress.comのテーマ。

WordPress.comには無料プランと有料プランがあり、テーマにも無料と有料のものがある。

どちらもテンプレート化されたテーマなので、PHPの知識は必須ではない。

また、プランを有料にすると自作テーマの利用も可能となり、HTMLとCSSなどができれば、カスタマイズもしていける。

参考:WordPress.com: サイトを構築、商品を販売、ブログをスタート、その他多数の操作

WordPress.orgのテーマ。

同じく無料プランのあるWordPress.orgも、無料テーマと有料テーマがある。

WordPress.comと反対に、無料プランのままでもオリジナルテーマの利用が可能。

Figmaなどでデザインを制作し、HTMLとCSS、WordPressのテンプレートタグ、PHPなどのコーディングの知識があると、無料からでもテーマの作成やカスタマイズが可能となる。

WordPress.orgは、学生から国家レベルまで使われている。

WordPress.orgでテーマをオリジナルにする場合、前述の通り、デザインやコーディングなどのサイト構築の知識や技術が必要となる。

それでも自作やカスタマイズによる自由度が高いため、学生や個人のブログから、企業サイトやメディアサイト、政府や行政のサイト、教育や医療の機関まで幅広く利用されている。

参考:ブログから大規模サイトまで作れる CMS | WordPress.org 日本語

WordPressの管理画面の画像。

WordPressのアップグレード、アップデート。

WordPressの創設者は若く、アップデートやメンテナンスの意識も高い。

セキュリティや機能の改善や新機能などにより、WordPressは度々アップデートされる。

それも今ではWordPress本体もプラグインも、完全自動でアップデートが可能となっている。

WordPressのアップグレード、アップデートの意味合い。

WordPress本体のアップグレード、アップデートの意味合いは、時代とともに若干変わっている。

現在ではおおむね下記の3通りの意味合いで使われることが一般化されている。

  • メジャーアップデート: デザインや機能を含めた大きなアップデート。
    例: WordPress 6.0
  • マイナーアップデート: 外見上や機能面ではない一部分の小さなアンプデート。
    例: WordPress 6.1
  • その他、軽微なアップデート: セキュリティや脆弱性の修正など。
    例: WordPress 6.1.1

WordPress.comのアップデートは自動更新される。WordPress.orgのアップデートは、手動か自動かの選択が可能。

無料から有料へプラン移行することを、アップグレードと呼ぶこともある。

生成AIの活用によるWebデザインのイメージ。

以上、参考になれば幸いです。


Webデザインは実務数年、職業訓練校講師数年、フリーランス数年、計15年以上のキャリアがありますが、一気にがぁっと書いているので「です・ます調」ではありません。(元々はメモ書きでした。) 事実や経験、調査や検証を基にしていますが、万一なにかしら不備・不足などがありましたらすみません。お知らせいただければ訂正いたします。 写真は主にUnsplashPixabayのフリー素材を利用させていただいております。その他の写真や動画もフリー素材やパブリックドメイン、もしくは自前のものを使用しております。

井川 宜久 / Norihisa Igawa
デザイナー、ディレクター、講師、コーチ / 井川宜久

WordPress 関連メモ。


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