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模写コーディングの注意点。
※敬称略
模写コーディングによるコーディング学習
学ぶは真似るは、コーディング学習でも一緒。
学ぶの語源は学ぶ、学ぶは真似る、というように、参考にしたい誰かの真似から始めるのは古来からの学習法の一つだ。
それは科学的にも裏付けがある。そもそも生命の遺伝子やミーム(文化的遺伝子)の伝達もコピー、模倣から始まる。
遺伝子もコピーにより伝わる。
親の遺伝子の半分は子に伝わる。厳密には両親の合計で100%だが、便宜上半分(50%)という表現が使われている。
ミームもコピーにより伝わる。
ミームは1970年代にRichard Dawkins(リチャード・ドーキンスによって作られた造語で、脳から脳へ伝わる。本来は遺伝子のgene(ジーン)に似せた発音となるようにmeme(ミーン、ミーム)と名付けられたが、正しくコピーされずにミームというカタカナ表記で伝わっている。
「meme」はギリシャ語の「mimeme」や、英語の「memory」、フランス語の「même」などと結びつけた言葉と言われている。
また、「memo」や「memento」などにも結び付けられる、ドーキンスらしいキャッチーな言葉。
そして、そのドーキンス自身が、遺伝子やミームは正しくは伝わらない、という趣旨の内容を言っている。
なので、突然変異という現象が起こる。
画像出典:Wikipedia
Photo by:David Shankbone
模写によるコーディング学習。
模写コーディングは学習用のもの。ポートフォリオに使うのはNG。
ここ数年流行っている模写コーディング(目標とするサイトの模写をするという行為)は、練習をする分にはありだと思う。
模写をしても、前述の通り、100%正しいコピーはできないので、そこにオリジナリティが生まれる。
問題なのは、オリジナリティがマイナスに働いたり、模写コーディングをしたサイトやサイト制作者、著作者に対するリスペクトがないことだ。
ひどい時は模写コーディングした大手有名企業のサイトやデザイン、ロゴなどを、社名を変えることすらもせず、そのまま自分自身のポートフォリオとして提出される場合もある。
あまりに普通の感じで送ってくるので、一瞬本当にそうなのかな?と思ってしまうことがある。
一呼吸置いて別の提出物をみると、やっぱりこれはただの模写なんだな、とわかるのだ。
Webサイトにも肖像権、著作権などがある。
模写コーディングでなくても、学ぶは真似るとパクるとは違う。
Webサイトの肖像権、著作権を侵害している可能性があるので注意が必要
写真や映像に肖像権、著作権があるように、Webサイトにも著作権がある。
テンプレートデザインは権利がない場合もあるかもしれないが、オリジナルデザインの場合は通常、著作者に権利がある。
練習として真似をする、あるいはオマージュする分には許されるが、ただパクった場合、見つかったら当然問題が生じる。
人のものを盗んだらダメだという当たり前のことなのだが、いまだにネット上のものは無料という風潮もあり、気をつけなければとんでもない額の損害賠償を求められることもある。
気をつけた方が良いと思う。
以上、参考になれば幸いです。
※Webデザインは実務数年、職業訓練校講師数年、フリーランス数年、計15年以上のキャリアがありますが、一気にがぁっと書いているので「です・ます調」ではありません。(元々はメモ書きでした。) ※事実や経験、調査や検証を基にしていますが、万一なにかしら不備・不足などがありましたらすみません。お知らせいただければ訂正いたします。 ※写真は主にUnsplashやPixabayのフリー素材を利用させていただいております。その他の写真や動画もフリー素材やパブリックドメイン、もしくは自前のものを使用しております。