Appleの社名の由来が、リンゴ・スターである理由?デザイナー、コーチ、ディレクター / いがわ

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Memo

アップルの由来とリンゴが欠けている理由。

デザインに徹底的にこだわるApple社の由来。

敬称略。

Apple。

高機能なMacintoshに始まり、より洗練されたiMac、iPod、iPhone、iPadなどを発表したApple社。

その名前の由来は諸説ある。

ジョブズがかじったリンゴ?

Photo by Ri_Ya

長髪と丸メガネ。

Appleの由来。

それは、創業者の3人のうちの1人であり、なかでもフロント面で中心的な人物であったSteve Jobs(スティーブ・ジョブズ)の閃きによるという説が有力となっている。

若い頃のSteve Jobs(スティーブ・ジョブズ)。

画像出典:Wikipedia

iPhoneとSteve Jobs(スティーブ・ジョブズ)。

画像出典:Wikipedia
作者:Matthew Yohe

AppleとApple。

その閃きの源泉に、The Beatlesのレーベルである「Apple」が関係していないとは思えない。多くの人たちもそう思っていただろうし、そう言われてもきている。

上記の写真でわかるように、Jobsの若い頃はJohn Lennon(ジョン・レノン)のような長髪。後年もまた、Johnのような丸メガネをかけている。

大ファンだったというBob Dylan(ボブ・ディラン)のパーマやサングラスよりも、むしろJohn Lennonの影響が感じられる。

John LennonとTom Snyderの画像。

画像出典:Wikipedia

JohnとJobs。

日本庭園。

ふたりはたびたび日本庭園を訪れている。美しい庭を眺めながら物思いに耽るときや、好きな音楽に聴き入っているときもあっただろう。

そしてふたりとも、実母に育てられていないという共通点もある。

PaulとPaul。

Paul McCartney(ポール・マッカートニー)も少年時に母を亡くしており、そのことがJohnとPaulが心を許し合える仲となる一因ともなっている。

Steve Jobsのミドルネームも「Paul」なので、Jobsにとっても親近感があったかもしれない。

Mother

Johnはソロになってから「Mother」という曲を作っているが、この曲を多感の時期のJobs少年が聴いていないとは思えない。

BeatlesのAppleと、JobsのApple。

結局、Apple Computerが制作したApple IIやMacが売れた後から、何度も訴訟問題が起きてしまっている。

その事態へは、社名決定の際にはすでに、共同創業者であるSteve Wozniak(スティーブ・ウォズニアック)も憂慮していたという。

なのにそこまでしてまでなぜ、「Apple」という名前に拘ったのだろうか。

(悪意があったわけではないので後に和解し、iTunesやApple MusicにThe Beatlesが登場。)

ジョブズがかじったリンゴ?

Photo by Kari Shea

JohnとJobsと、JOJOと徐々。

Get Back JOJO

荒木飛呂彦による「ジョジョの奇妙な冒険」で、JOJO(Joseph Joestar / ジョセフ・ジョースター)が、ウォークマンでBeatlesのGet Backを聴くシーンがある。

Get Backは、解散の危機に直面していたThe Beatlesで、Paulが「原点に戻ろう」という意味合いも込めて歌っていたという逸話がある。

「Jojo」は、JohnとGeorgeの「JoGeo」から、「Jojo」になったのかもしれない。
そして奇しくも、「John」と「Jobs」でも、「JOJO」になる。

ウォークマンから徐々にiPodへ。

ウォークマンは日本のSONYが開発、販売した大ヒット商品であり、Jobs青年は創業者の盛田昭夫を慕っていたそうで、何度も面会している。

日本滞在時に誰か彼かから「徐々(ジョジョ)」という日本語も教えてもらい、徐々に盛田昭夫やSONY、ウォークマンに近づきたいいう意気込みもあったかもしれない。

やがて功を奏して、その後は徐々にウォークマンからiPodへと時代は変わっていった。


初期のApple Computerのロゴ。

Appleの初代ロゴ。

Apple Newton – アップル ニュートン。
アップル ニュートン。Apple Computerのりんごロゴ。

Newtonのりんご。

これはもうひとりの創業者であるRonald Wayne(ロナルド・ウェイン)による、Isaac Newton(アイザック・ニュートン)の、木から落ちるりんごをモチーフにしたロゴ。

Newtonは万有引力のりんごだけでなく、プリズムを使った色彩理論でも有名であり、この次のロゴのカラフルな色にも影響を及ぼしたとしてもおかしくない。

画像出典:Wikimedia Commons
by Ronald Wayne(ロナルド・ウェイン)

Appleのカラフルなロゴ。

レインボーロゴ。
レインボー ロゴ。Apple Computerのりんごロゴ。

画像出典:Wikipedia
by Rob Janoff(ロブ・ジャノフ)

Rainbowと、Goldenと、Rob Janoff。

虹の色と黄金比。

正確にはこのロゴのレインボーカラーの色の順番は正しくはない。可視光線の波長、色の順は紫→赤へと変わっていく。

が、りんごの形状は驚くほど素晴らしい黄金比(Golden Ratio)の組み合わせとなっている。

なので、配色はあえての可能性もある。

ロゴデザインを任されたRob Janoff(ロブ・ジャノフ)が、BeatlesのPaulが歌う甘い「Golden Slumbers」を聴きながら、サイケデリックな名残をとどめたのかもしれない。


Apple CorpsとApple recordsのロゴ。

The BeatlesのAppleの未完熟なロゴ。

Apple Corps社のりんごのロゴ。

画像出典:Wikipedia

Apple records社のりんごのロゴ。

画像出典:Wikipedia

The Beatlesの会社の方のロゴ。こちらはロゴとしては未完成な感じもある。


Beatlesと同世代のZimmermanは、Dylanを名乗った。

DylanとDylan。

Bob Dylanを聴いていたSteve Jobs。

若き日の青年Robert Allen Zimmerman(ロバート・アレン・ジマーマン)が、詩人Dylan Thomas(ディラン・トマス)の名に肖ったのと同様に、音楽が好き、特にBob Dylanを好んでいたと言われるSteve Jobs。

Bob Dylanの強烈な存在感は、Jobs少年にも影響があったことは容易に想像がつく。

これは有名な話のようで、人物伝や映画でも、関連性の描写は良く出てくる。

ところがBob Dylanには、りんごのイメージが全くない。

ジョーン・バエズとボブ・ディラン。 width=

ジョーン・バエズとボブ・ディラン:
Joan Baez and Bob Dylan at Newport Folk Festival, 1963.

画像出典:Wikipedia
Photo by Rowland Scherman


Jobsと禅と、果食主義。

スティーブ・ジョブズがかじったりんご?

Photo by Dainis Graveris

SteveとSteve。

日本との縁。

若き日の青年Steve Wozniakが「Apple」という名に反対しなかった理由として、Steve Jobsが禅が好き、SONYや盛田昭夫が好きだったということは要因の一つとなり得る。

同じSteveというあだ名ということもあり、頑固なJobsが日本の影響を受けていたことを、寛容なWozniakは容認できたのだろう。

果食主義。

また、Appleは、欧米圏では前述のNewtonや、禁断の果実を食べてしまったAdamとEveとの関連性も強く、人々の印象に残りやすい。

さらに Jobsは一時期、リード大学の友人がオレゴンで設立した「All One Farm(オール・ワン・ファーム)」というりんご農園で過ごしていたことがある。

果物しか食べない、という時期があり、「果食主義者」として、周囲の人たちの間で知られていたそうだ。

だとすると、BeatlesのリンゴロゴをJobsが齧ってもおかしくはない。

むしろApple Computerのロゴは、Jobsが齧ったから欠けていると考えた方が腑に落ちる。

ジョブズがかじったリンゴ?

Photo by Desertrose7


Jobsと禅と、コーディング。

禅とZen。

インドとの縁。

禅はインド、中国で活動した「達磨大師」が発端と言われている。

そこから海を超えてアメリカまで届き、Jobsの禅の師はカリフォルニア在住の日本人僧侶、乙川弘文(おとがわ こうぶん)だという。

JobsはBeatlesと同様に、おそらくは触発も受けて、インドへ行っている。

その後に、前述のりんご農園に行ったという。コミューンがあり、クリシュナの寺院から僧が訪れていたとのこと。

Hare KrishnaにはBeatlesも影響を受けており、実際にインドに滞在しただけでなく、瞑想や哲学を学んだり、Johnの「Give Peace A Chance」や、Georgeの「My Sweet Lord」の曲の歌詞にも登場している。

禅とコンピュータ。

また、サイトを作るWeb制作者には、HTMLやCSSのコーディング手法としての禅に由来する「Zen Coding(現Emmet)」を使っているコーダーもいるだろう。

そもそもHTMLの生みの親であるTim Berners-Lee(ティム・バーナーズ・リー)は、BeatlesやNewtonと同じイギリス人である。

Berners-Leeが所属していたスイスの素粒子物理学の研究所であるCERN(セルン)で、JobsがApple社を追われた後に作ったコンピュータである「NeXTcube」を世界初のサーバーとして使用している。

バーナーズ=リーが CERN で使用したNeXTcube。

画像出典:Wikipedia Tim Berners-Lee(ティム・バーナーズ・リー)

CERNと宇宙と電子。

CERNは日本語では「欧州原子核研究機構」という難しい名だが、科学や物理の世界ではとても有名なところだ。

現代では物質を構成する最小単位とされる素粒子や、原子核などの物理学、量子力学などを研究している。

原子核はエレクトリックギターやコンピュータにも使われる電子と共に、原子を構成している。

電子がなければ、エレキギターの音色やパソコンは生まれない。

こうやって文字にすると難しく感じるが、音楽で表現するのならBeatlesの「Across The Universe(アクロス・ザ・ユニヴァース)」のイメージ。

まるでAcross The Universeのような画像。

Photo by Greg Rakozy

Across The Universe

この曲は、Johnならではの混じり気のない、素粒子のような純粋な歌声と、達観した歌詞。そして、Georgeによるインドの楽器、シタールが鳴り響く。

超弦理論とギターの弦。

現代物理学の世界では「超弦理論」という理論が欠かせないが、ギターやシタールにも「弦」は欠かせない。

超弦理論が宇宙を構成するように、楽器の弦は音楽の世界を構成する。

イギリス発祥とインド発祥。

クリケットは、NewtonやBeatles、Berners-Leeを生んだイギリスが発祥であり、禅の発祥地インドへ伝わったインドの国民的スポーツ。

Buddy HollyとCrickets。

BeatlesやBob Dylanに影響を与えていた、Buddy Holly(バディ・ホリー)のバンドのThe Crickets(クリケッツ)は、クリケット(コオロギ)が名前の由来となっている。


「Ringo」と「りんご」。

Jobsは「りんご」を知らなかっただろうか?

りんごの認知度。

りんご園で過ごしたことがあり、果物しか食べないというユニークな思考のアメリカ人で、かつ日本や日本人と縁のある人物が、「りんご」という日本語を知っていてもおかしくはない。

また逆に、1970年代の一般アメリカ人が、「りんご」という日本語を知っているとは思えない。Appleという日常的な果物を、わざわざ日本語で呼ぶことはないだろう。

りんごよりもすきやき。

大ヒットしたという坂本九の「上を向いて歩こう」が、「Sukiyaki」や「Sukiyaki Song」と呼ばれていた時代だ。上を向くならむしろ木になる果物であるりんごの方が適切だが、「Apple Song」とはならなかった。

たとえ日本の歌が好きな人がいたとしても、りんごという果物の名前はおそらく浸透しておらず、当時はまだ椎名林檎もコトリンゴもデビューしていない。

椎名林檎は「Ringo Starr」に由来、コトリンゴは当初AppleのMacに由来した「kotori+apple」という名前だったという。シンガーソングライターはよく言葉遊びをするので、言葉に複数の意味を持たせたりする。)

ジョブズがかじったリンゴ?

Photo by jarmoluk

アメリカでは、「りんご」よりも「Ringo」だっただろう。

Ringoの認知度。

このような時代、1970年代のアメリカ人が、「Apple」から「りんご」を連想しただろうか?

普通なら、「Ringo」=「りんご」という発音を聞いてまず頭に浮かぶのは、「BeatlesのRingo Starr」だろう。

Ringo Starr(リンゴ・スター)の写真。

もし当時、「Ringo」という発音が聞こえてき場合、「果物」ではなく、「ドラムを叩いている愛らしい人物」をまず思い浮かべる可能性の方がはるかに高いと思われる。


リンゴはビートルズの由来でもある。

「Ringo」と言えば「Starr」。

ちなみにBeatlesのRingoは、時に過小評価されることもある。John、Paul、Georgeときて、最後にRingo、という感じだ。

しかし、そもそもRingoがいなかったらBeatlesはデビューすらできなかった可能性がある。

プロドラマーのリンゴ。

プロとしてのキャリアはRingoの方が先で、John LennonやPaul McCartneyよりも前に、すでに音楽で収入を得ていた。

Johnたちにスカウト、ヘッドハンティングされたような形で、Ringoはメンバーに加入している。

リンゴのセンス。

Ringoはドラムテクニックやセンスの良さだけでなく、よくありがちなバンド内でのいざこざの仲介役もできるなど、しっかりとした面がある。

決して愛嬌が良いだけのミュージシャンではない。

後年、リンゴの息子も有名バンドのドラマーとなっている。)

リンゴとスター。

Photo by Shihao Mei

ダブルミーニング。

もともとThe BeatlesはJohn Lennonが創立したバンドだが、当初のバンド名はThe Quarry Men(ザ・クオリーメン)やJohnny And The Moondogs(ジョニー・アンド・ザ・ムーンドッグス)というものだった。

ただ、RingoはJohnが通っていたクオリーバンクの学生ではなく、ムーンドッグでもなかった。

そこで考え直したJohnが、Ringoに敬意を評し、彼が叩くドラムのbeatと昆虫のbeetleを掛け合わせた言葉遊びをした可能性が出てくる。

Buddy HollyとThe Crickets。

実際、当時流行していたという前述のBuddy Hollyのバンド、「The Crickets」のように、ダブルミーニングとしても成り立つ、「The Beatles」という名前を思いついたというのが通説となっている。

主語がそれまでのバンド名のように学校名や自分の名前ではなく、Ringoの叩く「beat」と重なっているところが肝だろう。

BeatとBeatle。

The Beatlesのロゴ。

画像出典:Wikipedia

事実として、あの有名な「The Beatles」のロゴは、JohnのギターでもPaulのベースでもGeorgeのギターでもなく、「Ringoがビートを刻むドラムのみ」に、プリントされている。

Johnny B. Goode

ロックのパイオニアのひとりであるChuck Berry(チャック・ベリー)の代表曲に「Johnny B. Goode」がある。

この曲は1958年発表であり、当時のRingoとJohnは17歳〜18歳のティーンエイジャーだ。

この時期2人はまだ出会っていなかったようだが、なんとなくJohnの噂や状況を知っていたRingoが、Johnのために曲を作って欲しいとChuck Berryへ手紙を出していた可能性も0とは言えない。

Johnny B Good

「Go, go, go Johnny, go, go」と歌うこの曲は、Johnのお気に入りであり、カバーはもちろん、息子のJulian Lennon(ジュリアン・レノン)までChuck Berryと共演し、歌っている。

また、「B. Goode」は「B Good」とも通じ、Johnが「B」で始まるバンド名がGood(良い)と思う後押しにもなるだろう。

StarとStarr。

「Ringo Starr」も「Ringo Star」とダブルミーニングになっている。Ringoと言えば「Starr」であり、JohnもPaulもGeorgeも、「Star」とは言えない。

John, Paul, George, Ringo!

画像出典:Wikipedia


RingoのバンドメンバーMcCartneyと、りんごの品種McIntosh。

MaccaとMac。

このRingoという響きの良さ、親しみ感、そしてりんごの品種の一つであるMcIntoshに似た響きを持つMcCartney。

ここでも繋がっている。

McCartneyのニックネームはMacca(マッカ)で、McIntoshはMac(マック)と呼ばれた。

PaulとLindaのMcCartney家は菜食主義であり、今でもベジタリアンである。

Jobsの果食主義も菜食主義の一部だったようで、りんごの他ににんじんをよく食べていたそうだ。

さらにJohnが再婚した日本人であるYoko Onoは、1960年代にやはり果物であるGrapefruit(グレープフルーツ)という本を出版している。

Yoko Ono著「Grapefruit」の写真。

Yoko Ono著: 「Grapefruit グレープフルーツ、初版、1964」

画像出典:Wikipedia

Apple Records

BeatlesがAppleという名前の会社を設立したときは、すでにYokoはBeatlesと知り合っており、Plastic Ono Band(プラスティック・オノ・バンド)はApple Recordsの所属。

禅と果物とデザインと日本に関わりのあるJobsと、当時のアメリカ人なら(2021年現在でも)少なくとも90%は知っているレベルのスーパー有名人である「John Lennon」。

John & Yoko

絶大な人気を誇っていただろうJohnが再婚した相手が、「謎の日本人アーティスト」であった「小野洋子」。

バイリンガルでもある彼女は、「Ringo」と「りんご」がほとんど同じ発音であることは当然知っていただろう。

Julia

洋子とOcean Child。

洋子はJohnの母の名である「Julia」という曲でも、「Ocean Child」と歌われている。

Juliaと洋子(Ocean Child)。

Photo by Thomas Vimare

こうやって文字だけを見ると都市伝説的な怪しい雰囲気も醸し出されるが、Johnの目に間違いはなかった。

Imagine(イマジン)やDouble Fantasy(ダブル・ファンタジー)はYokoの存在が非常に大きい。

想像してごらん。

そのような神秘的でかつ財閥の家系、知性がありアーティストとしても実力者だった彼女が書いた、「果物の名前がついた本」の存在を、Jobsが知っていても、これも別に不思議ではない。

むしろこれだけ「果物に関する言葉」が繋がっているのだから、気づかないとも思いづらい。

リンゴ、りんご、Ringo

Photo by Priscilla Du Preez

Paulの愛称「Macca」は、「真っ赤なりんご」とも結びつく。


ATARIよりも先に。

果物の名前で。

果食主義者だったSteve Jobsは、意識してもしなくても、「Apple」、「Ringo」、「McIntosh」とともに、「Grapefruit」というワードも、潜在意識の中にあったのではないだろうか。

全て、「果物」なのだから。

電話帳の前の方に。

ただし、「McIntosh」や「Grapefruit」では、当時重要視されていた電話帳での記載順が後ろの方となってしまい目立ちにくい。ベンチャー企業としていち早く名前を知られるためには、最初に目に付く方が優位性があった。

「Ringo」でも良かったのだろうが、やはりアルファベットの順番で後ろの方となってしまう。

「A」の次である「B」から始まる「Berry」は、すでにChuck Berryのイメージが強かった。

BananaよりもApple。

「Banana」も候補にはなり得ただろうが、すでにAndy Warhol(アンディ・ウォーホル)のアルバムジャケットデザインによる、The Velvet Underground(ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド)のイメージがあった。

そのような結果、「Apple」となった。のかもしれない。

ジョブズのリンゴ愛。

Photo by
Grooveland Designs

Apple > ATARI

Jobsが在籍していた会社、ATARI社よりも、アルファベット順で最初の方へ出てくるAppleにした、という説も有名な話だ。

上記の通り、色々と、様々な理由があったのだ。

りんごの品種、McIntosh。

「McIntosh」は社名とはならなかったが、少し文字を変えた「Macintosh」は、主力製品である家庭用パーソナルコンピュータの商品名となった。

McIntoshからMacintoshへ。

Appleという会社の商品が、りんごの品種名であってもおかしな感じはしない。

1970年代の日本なら、「Apple」でも「Ringo」でも「りんご」でも、一般家庭へも親しみが通じる。

コンピュータのマーケットとしては、アメリカ国内だけでなく、高度経済成長期で人口も多かった日本を含むことは、むしろ大きなメリットだっただろう。


GrapefruitとPomplamoose。

Grapefruit(グレープフルーツ)とPomplamoose。

ちなみに、AppleのMacを使って、YouTubeから音楽と映像で活躍の場を広げていったアメリカのユニット「Pomplamoose」は、Grapefruit(グレープフルーツ)を意味するフランス語の「Pamplemousse」が名前の由来となっている。

継承された夫婦ユニット。

JohnとYokoやPaulとLindaのように、JackとNatalyのカップルで音楽活動を始め、その後結婚し夫婦となっている。

2人が出会ったのは、Steve Jobsの2005年の卒業式でのスピーチが有名な、名門スタンフォード大学である。

Pamplemousseが活動を開始した頃はすでに電話帳の時代ではなくなっていたので、特にアルファベット順にこだわる必要はなかった。

LennonとPatreon。

Pomplamooseの2人は、既存のレーベルに所属せず自分たちで音楽とPVを作り、夫のJack Conte(ジャック・コンテ)はクリエイター関連のユニコーン企業のCEOにもなっている。

ユニコーン企業のPatreon。

小野洋子のグレープフルーツからPomplamooseとなったように、John LennonとPatron(パトロン)の組み合わせなのか、「Patreon(ペイトリオン)」という社名。

Patreonは知名度はまだそれほど高くないが、洋子さんへのリスペクトなのか、公式サイトはすでに日本語対応がされている。

MacとMcCartney。

Macを使って曲作りをしている「Pomplamoose」は、当たり前のようにBeatlesのカバーをしている。そして2人とも、Paulのように複数の楽器を弾くマルチプレイヤー。

Pomplamooseのジャック・コンテとナタリー・ドーンのライブ写真。

画像出典:Wikipedia
Photo: Ronyeh – photographed the artists in San Francisco.


WozとRingo。

愛されるキャラクター。

WozもRingoも、どことなく人当たりの良さそうな共通したイメージがある。

Wozの本名は「Wozniak」であり、Ringoの本名も「Richard」だ。
2人とも愛称で呼ばれている点でも一致する。

Wozは「The Wonderful Wizard of Oz(オズの魔法使い)」から、Ringoは「Rings(いくつもつけている指輪)」からそう呼ばれていたという説が一般的。

ユーモアと愛おしさを持つ実力者。

ユーモアが溢れた、愛されキャラのイメージ。それでいて、技術的にも秀でているということも共通している。

ただし、WozのOzはともかく、RichardのRingoも、実は日本語の「りんご」である可能性も無くはない。それでいて、「Star」の文字も入っている。

All You Need Is Love

とにかく、お二人とも、とても愛されている。

様々な経緯を経ながらも、結果的にBeatlesと丸かぶりの社名となる以外に候補となる名前は思い浮かばなかった。

Tomorrow Never Knows

さすがのSteve Jobsも、Appleがここまでの大企業になるとは思っていなかったという話もある。

それでも、彼の勘、彼の感覚は、やはり超一流だった。

現在のApple本社の写真。

Photo by Carles Rabada

Apple Park:現在のApple本社。

Appleの現在のロゴ。(ブラック)

Appleの現在のロゴ。(黒のバージョン。)

Original: Rob Janoff

画像出典:Wikipedia


With A Little Help From My Friends

Ringoさんなら。

Apple Computerが想定以上の大成功をして、将来的に訴訟問題となったとしても、なんとなくリスクヘッジが働く。そう感じさせるほどBeatlesのRingoの柔和なパブリックイメージは大きい。

そのイメージは、「Ringoさんなら、(Wozのように)なにかあったときは、なんとかしてくれるだろう。」と、Jobsさんを潜在的に後押しするには十分だったと思われる。

Wozのように。

Steve Wozniak(スティーブ・ウォズニアック)

画像出典:Wikimedia Commons
作者:Michael Förtsch

With A Little Help From My Friends

WozはJobsよりも年上であり、RingoもBeatlesの中では一番早く生まれている。

RingoはJohnと同年の1940年生まれだが、生まれた日が早い。Paul McCartney自身も、今も昔もRingoは年上だからと番組で言っている。

年長者は比較的に責任感が強い。その上彼らは性格的にも友人を大切にし、面倒見も良いタイプというイメージがある。

Apple Computerが急伸した際に、株の配当を得られなかった社員に向けて、Wozが「Woz Plan」によって助けの手を伸ばした様に、RingoはPaulから託された「With A Little Help From My Friends」を歌う。

基本的に事実に基づいていますが、全てを間に受けないでください。


Apple、Mac、Ringo!

Photo by Artem Sapegin


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デザイナー、ディレクター、講師、コーチ / 井川宜久

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